現場で活かせるハーモニー練習 〜和音と和声の違い〜

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## 和音と和声をどう扱うか

吹奏楽の現場でよく聞く「ハーモニー」。

でも、「理論の知識が必要なんじゃないか?」とか「難しそう…」とおもっていませんか?

今回お伝えしたいのは、学問的な理論そのものではありません。

“現場の練習でどう扱うか” ――ここにフォーカスした内容です。

少し頭を使う内容になりますが、演奏がぐっと変わる大事な考え方なので、ぜひ最後まで読んでみてください。

## 1. 和音と和声の違いを知ろう

まずは基本の区別から。

  • 和音:2つ以上の音が同時に鳴っている瞬間。いわゆる「ド・ミ・ソ」のように、皆さんが普段合わせているのはここです。

  • 和声:和音が連続して進行していくもの。声部の流れや導き方のこと。

合奏で大事なのは「瞬間の和音を正しく合わせる」ことだけではなく、その和声が持つキャラクターを感じること なんです。

どんなに瞬間の和音が綺麗でも、和声を感じられなければ音楽の表現は正しくなりません。

## 2. 和声のキャラクターとは?

基礎合奏でよくやる進行を例に出します。

B♭ → E♭ → F → B♭(Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ)

これは「カデンツ」と呼ばれる基本進行です。

  • 一番緊張感が高まるのは F(Ⅴ)

  • 最後の B♭(Ⅰ) は「落ち着く音色」で終止形となる

つまり、4小節で見たときの山は3小節目にあり、4小節目は落ち着かせる。楽譜に書かれていなくても、そういうキャラクターで吹き分けることが大切なんです。

実際の曲はもっと複雑ですが、基本すべての和声はどこかで終止形を迎えます。(例外はもちろんあります)その流れを感じて演奏すると、フレーズ感や色彩感が一気に明確になります。

## 3. 和声を感じる練習法

「じゃあ、どうやって和声を感じればいいの?」

実際にできる練習はとてもシンプルです。

  • ハーモニーだけで練習する(輪切り)

  • リズムを外して和音をつなぎ、音色の変化を感じる

和声は音楽の骨組み。それを理解すれば、フレージングや音色選び が自然と決まってきます。

## 4. 和音の合わせ方(基本)

最後に、和音を合わせる際の基本ルールを整理しておきます。

  • 主音・4度・5度は 対等に響かせる

  • オクターブのバランスは 1:2

  • 3度は基本 1/3程度(例外あり)

  • 7度・9度は 純正調に囚われすぎない

  • ピッチを機械的に合わせることよりも、耳で“良い響き”を探す

  • 低音はやや厚めにする方が全体が安定する

  • ※ハーモニーディレクターは目安程度にする

  • ※「純正調で3度を13.5セント下げる」など理論に囚われすぎないこと

結局は、耳で聴いて、自分で気持ちいい響きに持っていくことが大原則 です。

純正調を美しく演奏できることはとても良いことだと思いますが、音楽表現そのものとして、すべてのハーモニーが完璧な純正調で調律された状態の演奏ってどうでしょう。誤解を恐れず言いますが、おそらく色彩感に欠ける平面的な音楽になるのでは?と思うのです。

和声は「音の色変化」と捉えるのが良いと思います。

## 5. ハーモニーとマーチングの共通点

少し例え話を。

マーチングのドリルでフォーメーションを組むとき、コンテ上に書かれているポイントに正しく立っていても、周りのラインが揃っていなければ全体は美しく見えませんよね。逆に少しズレていても、周りを見て微調整すればラインは揃います。

ハーモニーもまったく同じです。

これも少し乱暴な言い回しにはなりますが、主音の音程が多少ズレていても、周囲が耳で聴いて調整すれば「響き」は整います。

つまり大事なのは――

耳を鍛え、周りと合わせる調和を求める集中力を高めること です。

## まとめ

  • 和音は「瞬間の響き」、和声は「進行とキャラクター、色彩」

  • 和声を感じられるかどうかで音楽表現が劇的に変わる

  • 練習は「ハーモニーだけ」「リズムを外して」行うのが効果的

  • 耳を使って響きを探すことが何より大事

🎺 ハーモニーを“学問”で終わらせず、“現場で活かす”。

これが私の考え方です。

ぜひ次の合奏から、和声のキャラクターを意識してみてください。

わからないことがあれば是非質問していただき、一緒に考えていきましょう!

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