皆さんこんにちわ。masatoです。
皆さんアンブシュアて言葉ご存じですか。ざっくり言いますと演奏時の口(唇)の形や状態のことで、『息を使う』管楽器にとっては大事な息がダイレクトに通過する唇部分がどのようになっているかで、出てくる音が変わってくると言う事です。最初に申しますとこのアンブシュアは非常に大事な部分ではあるのですが『こだわり』が強すぎると自然な演奏の妨げになる恐れがあります。そして私の経験からのそれらの見解についてお話させていただきたいと思います。
1 masatoのアンブシュアにおける失敗
私は中学の頃トランペットを最初に持った時、先輩から何も教えてもらえませんでした。まさに見よう見まねで日々トランペットと共に生活をしていました。何の予備知識もありませんでしたのでひたすら音が出せるようにした結果マウスピースの内径に唇を押し込めるような感じで吹いてしまってました。先に言いますとこういう吹き方は間違いです。当時そこそこ音はなっていましたが、演奏するにあたっての唇にマウスピースを充てるセッティングスピードが非常に遅かったのです。要は音を出すまでの時間がかかりすぎていたのです。
その癖は高校に行き矯正されました、その際に当時のクラブの環境にもなじめない自分がいたので癖をとるのに非常に時間を要しました。ほぼ一年を費やしてしまったのです。
2 masatoのアンブシュア克服体験
では私はその一年間でどのようにアンブシュアを変えていったのかをお話していきます。
私のアンブシュア克服体験に関しましてお話しするのですが、私一人の力で克服できたわけではないんです。実はその当時の2個上の先輩につきっきりで練習に付き合っていただいたことが大きく影響しています。その時の状況を思い出しながら進めていきます。
なるまで待とうホトトギス
なんか冗談みたいなタイトルすみません。まず最初に取り組んだのが自然に音を鳴らすと言う事に注力して克服に取り組みました。先ほどお話ししましたように私はマウスピースに唇をセットするのに時間がかかる癖があったので、さっと構えて直ぐに音を出すことが非常に苦手でした。加えて少しでも唇のセットがずれてしまうと音がうまくなりませんでした。それを克服するためにマウスピースを可能な限り押さえつけないで演奏できるように繰り返し練習しました。ところが、癖で凝り固まった吹き方はそう簡単に治りません。理屈で分かっていてもその吹き方では音が鳴らなかったのです。自分一人ではあきらめていたかもしれませんが、その先輩がつきっきりで面倒を見ていただいた甲斐もあり徐々に音が反応し始めたのです。反応し始めたら息の量を増やしていき豊かな響きになるように吹き込んでいったのです。大事なことは無理やり吹こうとせずに自然な状態で唇が反応するようにすることです。
勇気をもって練習を中断することも大事
アンブシュアを変えようと思っているときに陥りがちなのは早く克服したいという気持ちを持ちすぎてオーバーワークになることです。要は練習しすぎですね。疲労している状態で練習すると知らず知らず前の癖が顔を出してきます。気づけばまだ修正できますが、たいていは気づくことなく練習しています。今取り組んでいる課題に対して明確な意識を持った状態で練習してください。30分に10分くらいは最低でも休憩入れたほうが良いと思います。そしてそれでも違和感あればスパッと切り替えて練習を中断してしまいましょう。それくらいでいいと思います。
マウスピースに唇をセットする回数を増やす
アンブシュアを変えていこうとする際に大事なことはいつでもいい状態でセッテイングできているかと言う事です。いくら気をつけて慎重に克服していっても実際曲を演奏するときにそれができないと意味がありません。それを改善するために大事なことはマウスピースを唇に当てる回数を増やすと言う事です。具体的にどうするかというと、例えばロングトーンをしていたとすれば最初の音と次の音の間にブレスをとりますよね。人によっては一息で何音か吹けてしまう方がおられると思いますが、それを毎回一度口をマウスピースから外します。そして次の音までに再セットを繰り返します。マウスピースから口を離すと言う事は再セットの練習になると言う事です。繰り返し練習することでいい状態でセッテイングできていくようになります。
3 まとめ
いかがだったでしょうか。今回はアンブシュアについてお伝えしてきました。私にとっての理想のアンブシュアは無理なく自然に音が反応するのが正しいと思っています。そしてそれは人それぞれに違いがあります。皆さんにとっての良い状態を探してみてください。そしてこのアンブシュア問題ですが、すべてがアンブシュアに問題があるわけではないと言う事です。トランペットの演奏において一番大切な要素は息使いです。効率の良い息を出せる体の状態を作ることこそ大事です。そしてそれが正しいかどうかは出てくる音がいい音かを聞いて判断すべきだと思っています。アンブシュアを気になさる方はその部分をもう一度思い返していただいてトータル的に改善できるようにしてみてはどうでしょうか。アンブシュアは大事な要素の一つであってもすべてはそれで決まりません。お悩みの方は少し気持ちをアンブシュアから遠ざけてみるのもいいかもしれません。この件で何かお聞きになりたい方はお問い合わせいただきましたらできる限りお答えさせていただきます。
それでは今回はこの辺で、また次の記事でお会いしましょう。
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